このページでは、下記の情報を掲載しています。
- カップウィズハンドルとは?
- カップウィズハンドルの基本的な売買手法
- カップウィズハンドルを上手く分析するための5つの重要ポイント
株トレードやFXトレードで利益を出したいと思っているあなたに、ぜひおすすめしたいチャートパターンの「カップウィズハンドル」。
海外では歴史があるチャートパターンで、トレード関連の名書をたさくん輩出している「パンローリング社」の本にも頻繁にとりあげられており人気があるチャートパターンです。
カップウィズハンドルは、主にスイングトレードで大きく上昇する前触れとして認識されているパターンなので大きな流れを掴むためにはとても参考になるチャートパターンなので今回はぜひとも「カップウィズハンドル」をマスターできるように解説していきます。
カップウィズハンドルとは?

カップウィズハンドルとは、アメリカの偉大な投資家ウィリアム・J・オニールさんの本で紹介されているチャートパターンで、もともとはスイングトレードで使用されていました。
このカップウィズハンドルという名前は、コーヒーカップに見えることからこのような名前がつけられたとのこと。
カップウィズハンドルの特徴
上の画像では少し崩れた形になっていますが本来は、
- 日足以上の長期足で、横ばいのレンジパターン(カップウィズハンドルはまだ)
- レンジパターンから下落を始める(カップウィズハンドルの始まり)
- サイド横ばいのレンジパターン(カップウィズハンドルの底)
- ②の下落が始まった始点まで上昇する(カップウィズハンドルの上昇)
- 再度下落を始める(カップウィズハンドルの取手)
- 最後に取手の始点をブレイクする時にエントリー
この流れになることが理想とされています。
カップウィズハンドルが発生するメカニズム

相場において「レンジパターン」とは、トレーダーが意識をしている価格帯ということが前提条件としてあります。
このカップウィズハンドルは、その相場の原則のレンジパターンを上手く使ったロジックになっています。
カップウィズハンドルを形成する以前の、レンジパターンの時にその価格帯が多くのトレーダーに意識されます。その次に一度下落をした事によりトレーダーは「この価格帯よりも上には行けない」と判断します。
その後、下落が一旦落ち着き先程の「レンジパターンだった意識されている価格帯」に突破できないかと挑戦をしにいきますがまた上げ止まり下落を始めます。
そして今度の下落は最初の下落よりも勢いが弱く早い段階で上昇を始めるのでこれは「やはり上だ!」と多くのトレーダーに判断されると大勢のトレーダーが買い注文をして強い上昇に転じていきます。
- レンジ相場は、大勢が意識している価格
- 意識されているレンジ相場を使ったチャートパターン
- 値動きを見ているだけで、群衆心理が見えてくる
カップウィズハンドルの基本的な売買手法
基本的な売買手法を解説するために、チャートパターンを探し出すところが順番に解説いたします。
チャートパターンを探すためのステップ




カップウィズハンドルの失敗パターン

チャートパターンには、失敗がつきものです。そしてトレードを難しくする要因になっているのが、汚いチャートパターンと失敗の区別が難しいところだと感じています。
この区別をする一番のコツは経験しかないのですが、その経験を効率良く積むには失敗のパターンを覚えていくことです。
カップウィズハンドルの失敗-その1

- レンジ相場が確認できる
- カップの底と上昇も確認できる
- カップのハンドルの始点になるポイントに達成できなかった
この失敗のパターンは、カップウィズハンドルを形成しだすカップの始点まで戻りきれずに下落していきました。
上昇するには、大きなエネルギーが必要なのですがこの失敗のパターンだとエネルギーが足りていないのが分析できます。
トレードはエントリーの回数を減らす事が目的なので、結構厳しめにチェックをしていって大丈夫だと思います。形の綺麗さも重要なのですが、勢いというのも相場では大切な役割になっています。
カップウィズハンドルの失敗-その2

- レンジ相場が確認できる
- カップの上昇も強く勢いが確認できる
- カップの始点に届かずに失速した
この失敗パターンもその1とほぼ同じなのですが、こっちは短期間でカップの上昇を形成しており初心者のあなたはつい「これはセーフかな?」と思ってしまうかも知れないと思って掲載しました。
その1よりも勢いがあるのですが、カップ形成スタートの始点に届いていないのでこれでは取手の部分で期待するトレーダーが少ないため失敗する確立が大きくなります。
ですから少しでも勝率を上昇させるためにはこのパターンも見送っておいた方が無難なパターンになります。
カップウィズハンドルの失敗-その3

- カップの始点まで上昇した
- 取手を形成しだした
- カップの底値を割って失敗
今回の失敗パターンでは、カップの始点までの上昇を成功して取手を形成しだしました。
「もう少しでエントリーチャンスだ!」と思って思って期待が膨らむ局面ですね!後ほどお伝えしますが、理想とされる取手の戻り値を大幅に超えてカップの底値を割ってしまいました。
カップの底値を割ってしまうのは失敗になりますので、株取引では見送りになります。
カップウィズハンドル失敗のまとめ
- レンジ相場が確認できない
- カップ形成の始点まで届かない
- 取手の部分が、カップの底値を割る
- トレードが待つことが仕事!じっくり完成するの待つ
カップウィズハンドルの重要な5つのポイント

- カップの始まり(高値)からカップの底値(安値)の調整は12~33%の理想
- カップの底はV字ではなく、U字が理想
- カップウィズハンドルを形成する前の上昇は最低でも価格が30%以上の上昇が理想
- ハンドルの下落は、カップの始点から底値の50%以内が理想
- 取手の底でふるい落としが見られ10期間移動平均よりも上で取手を形成
この5ステップは、 ウィリアム・J・オニール が研究して導きだした数字やセオリーになります。
上記の重要なポイントに近い程、教科書通りの動きだったり上昇の値幅が期待できます。
【おまけ】ウィリアム・J・オニールの本から4つの引用文

最後に、 ウィリアム・J・オニール さんの本に書いてあった印象に残っている文章を引用しています。
さらなる特徴として、カップからハンドルに変わるときは、カップの始まりの高値の10~15%以内に達するのが一般的である。
またカップ底部の1~2週間の出来高とハンドル下部の出来高がかなり低水準にまで減少したり、超薄商いになることがよくある。
つまり、その時点ではその銘柄の売りがなくなっていることを意味しており、強気の要因となる。
ウィリアム・J・オニール
カップウィズハンドルは少なくとも6~8週間続かなければならず、パターン内の絶対高値から絶対安値への調整幅は一般的に25~40%である。
パターンは市場全体平均の調整の2.5倍以上調整しないのが普通で、ほとんどすべてのパターンが指数の調整が原因で構築される。
ウィリアム・J・オニール
通常、振るい落とし(シェイクアウト)はハンドルの終わり近くで起こるが、時にその第1週や第2週に急激な調整振るい落としを行う。
そこから株価が反転して出来高の増加を伴ってピボット価格を上抜けした時、その時が一般的にブル相場において買いに入る完璧なタイミングだ。
ウィリアム・J・オニール
このチャートパターンは、CAN-SLIM投資法を使い莫大な富を得たウィリアム・J・オニール氏も活用する。
精度をあげれば、自ずと勝率も良くなるので私もお勧めする。
このカップウィズハンドルのほかにも、カップのみのパターンと、カップウィズベース、ソーサーウィズハンドルのパターンが存在する。
ウィリアム・J・オニール
カップウィズハンドルのまとめ
- 日足以上の長期足で使用する
- カップ型のチャートパターンを見つける
- レンジ相場の有無を確認
- カップの取手の部分が来たらチャンス
- カップの始点の値幅をブレイクしたら買い注文
- 失敗パターンには特に注意する
- 5つのポイントを意識すると精度が上がる
カップウィズハンドルはいかがでしたか?
中級者向けの、少し難しい情報も記載していますがチャートパターンはなんども検証と改善を繰り返して経験値を増やさないとなかなか実践では使えないためこれだ!と思うものを見つけたときはぜひ検証をしてみてください。